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アパーチュアカード(アパチャカード)のスキャン・電子化
アパーチュアカードの特徴
アパーチュアカード(アパチャカードまたはAPカードとも表記される)には、カードに様々な情報を記載できる項目欄が設けてあります。
マイクロフィルムを見なくても一目でその内容が分かるため図面・書類の長期保存においてとても優れた媒体です。
このため特に図面の長期保存を目的に、膨大な数のアパーチュアカードが製作され現在も保管されています。
アパーチュアカードとは何ですか?
マイクロフィルムの図面情報を整理したカードです
35mmマイクロフィルムの1コマを専用の台紙のくりぬき部分に貼り付けたものです。このくりぬいた部分のことを指す英語"aperture"(穴、すき間、窓の意)からアパーチュアカードまたはアパーチュアカードと呼ばれています。
- カードの台紙部分にはマイクロフィルムに記載されている内容を書き出す項目欄が整備されているため、マイクロフィルムを直接見なくても、これを手がかりに目的のマイクロフィルムを探すことが出来ます。
- 引出しがずらりと並んだ専用のキャビネットに保管されている沢山のアパーチュアカードの姿は、さながらかつての図書館の図書カードのようです。アナログの検索システムのため、目的の一枚を探し出すのには時間を要します。
- ① 図番
- ② 工番
- ③ 図面名称(1)
- ④ 第1請負業者
- ⑤ 図面名称(2)
- ⑥ 縮率:マイクロフィルムに撮影した際の縮小の比率です。
- ⑦ 年月日:図面の作成年月日です。
- ⑧ 35mmマイクロフィルム
※これらは一例です。項目の内容は製作した会社により異なります。
電子化した場合のファイル名の付け方の一例
ファイル名付与は使えるデータに仕上げるための重要工程
①+②+③+⑤+⑦のように必要な項目をアンダーバーでつなぐ
ファイル名は(上記内容)+(拡張子:.pdf、.tif、.jpgなど)となる
008024_K1259-01_タンク付属品保温施工図_No365_H0911.tif
※項目数を必要最低限のものにすれば作業コストをおさえることが出来ますので、事前のヒヤリングの際にお客様と相談して決めています。
過去にお受けしたアパーチュアカードの電子化
豊富なアパーチュアカード電子化実績
これまでに取り組んだ数々の電子化作業から得た様々なノウハウで、正確かつ効率の良い作業を行っています。
- 石油化学プラントの設備図面 24万枚
- 繊維化学プラントの設備図面 11万枚
- 自動車部品工場の製品図面 3万5000枚 など
※大量のアパーチュアカードを電子化する場合、一度に全てのアパーチュアカードをお預かりするのではなく、月ごとの作業枚数を決めて定期的にお伺いし、納品および次の原本のお預かりをする方法も承っています。
アパーチュアカード・マイクロフィルムのメリット・デメリット
長期保管に必要なことを知ろう
使い勝手の悪さや閲覧のための機器の老朽化もあり、アパーチュアカードの電子化の依頼が現在増えています。
しかしデジタルメディアにも長期保管性に問題があることを忘れてはいけません。
アパーチュアカードスキャナー
専用のスキャナーだから高精度のスキャン
大量のアパーチュアカードを詳細にスキャンするため、自動送り装置のついた高性能のアパーチュアカードスキャナーを使用しています。
A0サイズの図面と読取解像度600dpiに対応したアパーチュアカード専用スキャナーです。
アパーチュアカードのスキャンと縮率
機械図面など精度が要求される図面を正確に復元可能
図面の撮影縮率はA0=1/30、A1=1/21、A2=1/15と決まっていますので、それぞれ30倍、21倍、15倍に拡大すれば原寸に戻すことが可能となります。
後から見ても図面サイズが分かるように図面の下にスケールと撮影縮率を記した紙を置いて撮影します。
アパーチュアカードのスキャン作業に伴うあれこれ
スキャン前整理も大事な作業
- アパーチュアカードの縮率に合わせてスキャナの倍率を変えながらスキャンすれば、オリジナルの図面サイズに合わせた画像サイズのデータを作成できます。
- 現実には1/22、1/16といった規格外の縮率が混じっているケースが多くあります。
- キャビネットに収納してあった順番にスキャンするのが一般的ですが、縮率がまちまちの場合、頻繁にスキャナの倍率設定を変更する必要が生じるため作業に時間がかかります。
- 電子化の後に廃棄するなど元通りの順番に戻す必要がない場合は、縮率ごとに並べ替えてからスキャンする方法もあります。
コストダウンのために考えられること
①用途に合わせてデータの仕上げ方を選ぶ
パチャカードを原寸の図面に出力する必要がなく、パソコンの画面での閲覧やA3サイズでのプリントアウトで十分な場合、スキャナの倍率を固定してA3サイズの画像サイズに統一してスキャンすれば、その分作業効率が上がります。
原寸にする可能性のあるものだけ選別することでも、スキャニング作業のコストを削減することができますので、ご要望がございましたら事前ヒアリングの際に遠慮なくお申し付けください。
②ロールフィルムでのスキャンを検討する
アパーチュアカードは閲覧等の普段使いのために、そして16mmや35mmのロールフィルムを保存用のマスターフィルムとして製作するのが一般的でした。
電子化する際にはロールフィルムの方が機械的にスキャン出来るため、圧倒的に速くあまり人手がかかりません。コスト削減に直結しますのでロールフィルムでのスキャンもご検討ください。